マザーグース 事務局ブログ

#5_Hot Cross Buns

まずは聴いてみよう

ウクレレ歌唱動画も見てみよう

歌詞をチェックしよう

Hot cross buns !

Hot cross buns !

One a penny, two a penny,

Hot cross buns !

If you have no daughters,

Give them to your sons.

One a penny, two a penny,

Hot cross buns!

ほかほかの十字パン!

ほかほかの十字パン!

1個1ペニー、2個1ペニーだよ、

ほかほかの十字パン!

もし娘さんがいないなら

息子にあげてね

1個1ペニー、2個1ペニーだよ、

ほかほかの十字パン!

音読してみよう

歌詞の朗読のお手本をマネして音読してみましょう。

男性(イギリス英語)
女性(イギリス英語)

協力:音読さん

イマココ英語オリジナル暗唱動画で覚えちゃおう!

マザーグース深読み探検隊

まずもって、Hot Cross Bunsとはなんぞや?とお思いでしょう。

はい、紹介しましょう。こちらです!

名前の由来は、ご覧の通り、表面にある十字(Cross)ですね。この十字は、アイシングで描かれます。

アイシングというのは、粉糖と卵白や水(または牛乳)を練ってペースト状にし、クッキーやケーキなどにぬったり、模様を描くことです。

しかもこの十字は、十字架の意味をもち、伝統的にはキリストの受難日であるGood Fridayに食べられていたそうです。今は日常的に食べられており、私がイギリスに住んでいた時も、スーパーではよく売られていました。別にHotでなくても、Cross Bunsとは言わず、Hot Cross Bunsと呼ばれています。私の印象だと、シナモンが強くって、ちょっと苦手でした(笑)。

One a penny, two a pennyの部分ですが、「1個1ペニー、2個1ペニー」という意味になりますが、One (for) a penny, two (for) a pennyとforが省略されていると考えると分かりやすいでしょう。ところで1ペニーって、今ではイギリスの貨幣の最小単位で、1ポンド150円とすれば1ペニーは1.5円。Hot Cross Bunsが1.5円とは安すぎます。

しかし、この唄は昔にできたものであり、貨幣の価値も今と異なるはず。参考図書(※)によれば、19世紀初頭の本で取り上げられているので、仮にこの時代にできた唄だとすると、1ペニーの価値は今日でいうのどのくらいなのでしょうか。

Bank of Englandに過去の貨幣価値を調べられるサイトがありますので、1800年の1ポンドの価値を調べたらこうなりました。

そして、当時は1ポンド=240ペンス(ペンスはペニーの複数形)だったので、当時の1ポンドが今の86ポンドの価値があったとすると、1ペニーには35ペンスの価値があったことになります。日本円にしてざっくり50円という感じでしょうか。この唄のHot Cross Bunsのサイズまではわかりませんが、まあパンの値段としては妥当でしょう。でも1個でも2個でも値段が変わらないというのは、不思議ですが、今でいうBOGO、つまりBuy One Get One Free(1つ買ったらもう1つ無料)という商法かもしれません。

と大幅に脱線してしまいました。

If you have no daughters, give them to you sonsの部分の詩には違うパターンがあります。

冒頭で紹介した2つの動画では、Give them to your daughters, give them to your sonsになってますし、参考図書ではIf your daughters do not like them, give them to your sonsです。

この唄は通りでパンを売り歩く「商人の呼び売り声が、マザー―グースの唄の仲間入り」(※)したものですが、Hot Cross Bunsは子供が好きな菓子パンで、だから親に子供のことを思って買わせる売り文句になっているのでしょう。先ほどのBOGOにしても、商魂たくましさが伝わってきます。

(※)参考図書:『マザーグース・コレクション100」(藤野紀男・夏目康子)P224-225

イマココ英語オリジナル!カラオケ音源

ウクレレコード

基本コードD、A、Gの3つだけなので、かなり弾き安いですよ。ぜひお試しを。

YouTube動画の紹介

とても短い歌ですね!すぐに覚えられますよ。

マザーグースはどれも歴史があるだけに、メロディーもいくつかバリエーションがありますが、この曲も大きく二つ種類のメロディーがあります。別のパターンはコチラ。

個人的には1つ目の方が、音の高低をうまく使い分け、またリズミカルなので好きです。

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